現場での実務を通して学ぶ苦労

未経験でIT業界へ転職すると実力不足であることは否めません。新人であれば教育や研修を受けられる機会がある場合も多いですが、中途採用の場合にはすぐにでも働ける人材が欲しいという観点で採用しているため、そのような機会もなくすぐに実務を任されることがよくあります。

職場側のスタンスとしては実務を通して必要なスキルを実践的な形で学んで欲しいということになっているのです。確かに合理的な考えではあるものの、実際にやってみると苦労が多くて厳しい日々を過ごすエンジニアが多くなっています。新人でまだ実力が足りていないからといって、仕事にも納期があって着実に期日までに定められた仕事を仕上げなければなりません。

現場からの要求に応えていくためには必要なスキルを選んで身につけていくことが不可欠であり、就業時間内に全てを終えられずに残業をしたり、休日に勉強したりすることを余儀なくされがちです。そのような苦労は絶えないものの、後になってみると必要な期間だったと気づくエンジニアも多くなっています。

早い人なら一年程度、長くても三年程度の間に慣れてしまって苦労というほどのものではなくなるのが一般的です。その時点になってみると、初期にスパルタ教育を受けたことによって短期間で大きく実力を伸ばすことができ、やりがいを持って仕事に取り組めるようになったとわかることがよくあります。最初の苦労を乗り越えるのはIT業界で働いていく上で欠かせないものなのです。